ブルース・ビッグフォード (米)
シアトル生まれのビックフォードは、アメリカ海軍としてベトナム戦争に従軍。
帰国後本格的にアニメーション制作を開始すると、粘土がエネルギッシュに変形を続けるその作風が70年代の伝説のミュージシャン、フランク・ザッパに高く評価され、以降L.Aに拠点を移し、ザッパの「Baby Snakes」「 Dub Room Special」等の代表作にクレイ・アニメーションで貢献した。
80年代にシアトルに戻ったビックフォードは自らのクレイ及び線画アニメーションの更なる深化に没頭する。 88年、権威あるAmerican Film Instituteなどの支援を受け28分の大作「プロメテウスの庭」を完成。更に2004年には、世界で多くのファンを持つ彼の創作活動に焦点を当てた長編ドキュメンタリー「モンスターロード」が公開され、各国で最優秀ドキュメンタリー賞などを受賞した。
普段はシアトル郊外の森にある自宅ガレージで無数の粘土造形に囲まれて暮らし、200歳まで生きるべく、日々の木登り、古代の武器モーニングスターの鍛錬、極端な糖質制限食、電波からなるべく離れて生活するなど、自らの肉体をも自身の創作物とせんとする生活をストイックに送っている。ちなみに挨拶は握手でなくグータッチである。世界、そして日本でも多くのロックミュージシャンや現代アート作家達がビックフォードからの多大な影響を公言しており、正にアニメーション界のレジェンドと呼ぶに相応しい鬼才中の鬼才である。