ショー・ミー・ザ・ボディ
ニューヨークのアンダーグラウンドから現れた異端児 SHOW ME THE BODY(通称:SMTB)。2009年に結成されたこのポスト・ハードコアバンドは、既存のジャンルの枠に収まることを拒み続けてきた。これまでに3枚のフルアルバムを発表し、ヒップホップ、ノイズ、スラッジメタルといった異なる音楽スタイルを大胆に取り込みながら、唯一無二のサウンドを築き上げている。フロントマンのジュリアン・キャッシュワン・プラットは、バンジョーという異色の楽器をエフェクトで歪ませ、暴力的ともいえる音塊を創出。ハーラン・スティードの重厚なベースラインと、現ドラマージャック・マクダーモットの鋭利なビートが、それをしっかりと支える。プラットの多彩でエッジの効いたボーカルが、かつてのドラマー、ノア・コーエン=コーベットとの化学反応、そして現在の編成における破壊力と融合し、彼らのサウンドはより深く、より危険な領域へと踏み込んでいる。SHOW ME THE BODY は、パンクを出発点としながらも、その先にある混沌とノイズの地平を突き進む。機材、プログラミング、破壊的グルーヴ──あらゆる要素が緊張感の中でぶつかり合い、まるで都市の叫びのような音楽を生み出す。彼らのサウンドは、ただ聴くものではない。感じ、飲み込み、揺さぶられるための体験なのだ。